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「泥眼」②(1章の続き)小説書きの練習中。

登場人物

主人公 私=小池絵里 35歳

元の夫=岡部浩明 絵里の元夫40歳

1/25日からスタート

『泥眼(仮)』

前回のあらすじ

離婚して一年、元夫の浩明に自分のことを気に掛けて欲しいと思い、始めたブログは単なる日記になっている。

別れてから浩明の行動が気になるようになり、ブログとFacebookのチェックは日課となっている。そして浩明に好意を寄せている気配の女性が何人か現れている。

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一章 日記(昨日の続き~)

元夫は、ほぼ毎日blog更新をして、Facebookにも連携をしている。「いいね!」の数もたいていは20~30で、さほど多くない。

「いいね!」の主をチェックすると、見覚えのある女性が入っている。常連のバツイチ子持ちの女性だ。プロフィール写真を変更したようで、いかにもプロに撮影してもらったといった風の背景紙と上目遣いの視線、頬に手を当てた構図の写真が、作り物っぽさを助長していてイラッとさせる。

とは言えデータ修正もされているのか、以前の写真よりはだいぶ良くなっている。彼女の新しい写真を辿ってウォールを見ると100近くもの「いいね!」が押されていて、コメントは「美しい」「女優みたい」などの賞賛コメントとそれに対応した「〇〇さんにはかないません」などと賞賛返しの文章を読み、少し気分が悪くなった。

彼女がバツイチ子持ちだというのは、私の予測である。公開設定になったままの過去の写真や、彼女のコメントなどから得た情報で、そうだと思っているのだ。

但しずいぶんと自由がきくようで、子供と生活はしていないのかも知れない。

収穫があり、これ以上時間を取られないようにと、仕事に戻ることにした。

先月号の特集記事の評判が良く、新たに6回連載を企画しているのだ。

私は会計、税務、経理の業界会雑誌のフリー編集者をやっている。元々は大学を卒業してから、教育系大手出版社に勤めていたが、こんな激務の毎日では結婚を逃してしまうと考え、二十代最後の年に退職したのだ。

環八沿いの上野毛にある実家暮らしをしていたから、一年ほどは自由に旅行や習い事でもしながら婚活をと考えていた。

ところが、父の友人からの紹介で、業界雑誌の編集者にならないかと話を貰ったのだ。

ほぼ一人で切り盛りをしなくてはならないが、何より、毎日出勤をしなくてもいいことが魅力だった。

そして私は失業保険も貰うこと無く、フリーランスの編集者という職を得たのだ。

元夫の浩明とは、その雑誌の特集取材で会いに行ったことが始まりだった。

何度か原稿のやり取りがあったのち、無事に入稿したとお礼を告げると食事に誘われたが、中性的な顔立ちと休日でもワイシャツを着ていそうな彼とは、2,3度の食事が続けば良い方だと思っていた。

3度目に会ったときだった。食事のあとに急に積極的になった浩明に流されるように、勝ちどきにある彼の家に泊まってしまったのだ。

結婚はそれからちょうど一年経ち、私が31歳で彼が36歳のときだった。

二人の生活をした3年間は、一度だけ引っ越しをしたが、同じ一角の賃貸マンションに住み続けていた。

夫婦間には何も問題はなかったのだ。性格の穏やかな夫と同様の私、毎日自分の仕事にも一生懸命取り組めた。

 

二章 日常会話のように

「離婚したいと思っているんだ。帰ったら話し合おう」

と、それは普段のやりとりと同じように、LINEメッセージで届いた。

一年前の一月の金曜の夜、書きかけの原稿に夢中になっていると、付き合いで遅くなると言っていた浩明から、「今から帰るよ」とメッセージ。私も「はーい」というスタンプを返す。

次に送られてきたメッセージが、「離婚したい」となっていたから、はじめは冗談だと思っていた。

続く――

 

あとがき☆☆☆

なんとか昨日の続きを書けた。とりあえず仮のタイトルも決まったし。でもこの続きはまだ考えていない。果たして明日は書けるのだろうか。

稚拙な文章ですみません!半年以内になんとか上達させます。

 

今日のありがとう☆☆☆

うーさん「楽しみ」と言っていただきありがとうございます!

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