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デスノートを使わなくちゃいけなくなる前に人材育成の考え方
- CATEGORY そこはかとない話
- UPDATE : 2015.07.28
- LAST UPDATE : 2015.07.28
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『DEATH NOTE』(デスノート)は、もともと『週刊少年ジャンプ』に連載されていて、その後映画やアニメにもなり現在はテレビドラマ化など幅広い展開を見せている。
あらすじは、死に神のノート「デスノート」を使って、ノートに名前を書いた人間を死なせることができるというものである。犯罪者を抹殺し、理想の世界を作り上げようとする主人公と、名探偵たちによる頭脳戦を描いているものであるが、話題作なのか、原作から様々な展開がなされているからか、テレビを普段見ていない私でも大方のあらすじや出演者を知っている。
「デスノート、すげー欲しいよ。それがあったら、今日だけでも5人は抹殺しているね」と言っていたのは、とある会社の社長さん。
どうやら社員に腹を立てているらしいというのはその後の話で分かったのだが、結局、人を雇って仕事をしている限り、理不尽なことが多く、仕事は一人でやっているほうが、気が楽で全員クビにしてしまったらどんなにスッキリするかと考えたらしい。
そして仕事を任せられる人も少ないことから、休む暇無く働き続け、おまけに高ストレス状態のためか、寝ている間の歯ぎしりで目覚めたら歯がチップしていたとのこと。
歯をチップさせるくらいのストレス・・・・・・なんとかしてもらわないと心配である。
会社の規模を大きくしていきたいという考えがあるならば、誰を雇うか、どんな人に長く働いて貰うかってことがかなり大切である。
所詮、他人は変えられないし、当然成長するまでずっと独裁的管理をするには限界があるから、元々能力が高いか向上心や上達思考の強い人材を雇うしかないと言い切れる。
とはいえ、2:8の法則や、2:6:2の法則があるから、全員を望む人材にするのは厳しいかも知れないが、全体のレベルを上げることは可能であると思う。
私自身は自社の社員として採用をしたことが無いが、たくさんのフリーランスや小規模会社の人たちと仕事をしてきて、人の選択に失敗したという経験はかなり多い。
最初の面談ではそれが見抜けないことや人材を選べない状況であった、そして仕事がスタートしてから分かってもそのまま行くしか無い状況に陥るなど、思い出してもツラいことがある。
それらを踏まえて、やっぱり経営者がやるべき重要な仕事は採用ではないかと思っている。
へんな話、優秀な人が好いてくれれば、経営自体が楽になるとさえ思っている。
人材選びのポイントは、本人が「正しい成功体験をたくさん持っているか」。
どういうことかと言うと、自分の努力で達成した、上達したなどの経験を多く持っている人は、内発的動機付けによって行動している場合が多いので、手が掛からない。
内発的動機づけとは、自発的に思考し、好奇心や探究心などからもたらされる動機で賞罰や他者に依存しない行動のことである。
自分の努力で達成や上達することは、自分自身が一番楽しいと知っているので、言われなくても問題を把握しコツコツと改善をしたり仕事の効率化をはかったりするのである。
もちろん褒められたり、感謝されたりすれば喜びは倍増するし、承認欲求は満たされるが基本的に他者の賞賛を狙っていないので、とにかく楽なタイプである。
これまでは社員に対して、あまり言わないように、怒らないように民主的管理をしてきたという冒頭の社長さんですが、社員があまりに酷いので、方針を変えて厳しくやっていくことが最善な気がしてきた。ということだった。
確かに、社員の成長度合いと会社の余力によっては、一時的に独裁的管理は、必要だと思う。
社員の行動を監視し、頻繁にチェックをする。問題があれば反省させ、仕事などのやり方は強制的で社員の意見は取り入れない、明確に指示を与えるなどが例である。
一見ひどい管理方法にも思えるが、効果を発揮する場合もある。
「やってみせ、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」という、『山本五十六』の有名な言葉であるが、社員教育の理想系では無いだろうか。
やって見せて=まずは自分が手本となる働き方をする。
言って聞かせて=相手が理解出来るように話す。出来ないイコール理解出来ていないと言うこともある。
やらせて見て=実際にやってみて初めて理解が深まる、もちろん反復は大切でしょう。
ほめてやらねば=褒めるに値する適切なことで褒める。出来たことを褒めるのでは無く、出来るようになった行動を褒める。例えば100万円の仕事を受注したときに、金額褒めるのでは無く、受注に至った営業行為などを確認して、その行動を褒める。
人は動かじ(人は育たず)=自分の有能感(内発的動機付け)からでなくては、継続できない。
基本的には、管理者が楽になるのと、社員が成長するのは、民主的管理スタイルである。
社員が、自ら考えて挑戦をするときに、上達をしてくると有能感を感じるようになり、満足感を得られる。
【自分で考える→上達してくる→有能感を感じる→満足感を得られる→自己肯定感が高まる。】
このようなサイクルが自ら回せるようになれば最高である。
そのためには、「やってみせ、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」という教育も最初は必要だと思う。
ちなみに、独裁的管理から民主的管理に変えて、成功したという事例を一つ。
私が一番苦労していたことは、皆の時間管理だった。
忙しい中で、一緒に仕事をしている人たちが、予定通りに進めてくれることが重要だったので、時間管理をキツく言っていた。ところがどんなに言っても時間を守れない人がいたのだ。
どうやったら守って貰えるかと、管理方法ばかり一生懸命考えていたが。こんなに守れるように決まりを作って、仕組みを作っているのに、なぜ出来ないのかと腹が立って仕様が無かった。
そしてあるときから、私が決めたスケジュールを押しつけるのを止めにした。
私からスケジュールを出すのでは無く、仕事の背景や内容を含む説明をしてから、「どのくらいの日数(時間)で出来そうか」と聞くようにしたのである。
そうしたことで不思議と一切遅れなくなった。
どうしてできるようになったかというと、スケジュール管理を任せるようになったことで、自立性ができ、自分で言ったからには、短時間でも頑張れるようになり、それが達成できたことで満足感が得られるようになったからで、私に言われてやっていた頃は、おそらく、やらされている感満載だったのだ。
ちなみに本当は3日以内にこなして欲しい仕事なのに、「1週間欲しい」と言われた場合に時間を縮めて貰う方法は(物理的に可能な場合)、どうしたら短縮できるか?と聞いてみることだ。短縮出来る方法を考えて、教えてくれるはずである。
教えてくれたら、きちんと感謝をしよう。
自分で決めたのに守れない、不測の事態が起きて遅れそうなときに相談も無いなどは、そもそも誠実性に欠けるので論外である。
あと、社長と社員の距離感が近ければ、近いほど、会社としてのビジョンやミッションは必要であると思う。
なぜ必要かというと、公の器としてのビジョンやミッションが明確で無いと、「僕(社長)のために働いてください」という感じがするのである。
どんなに素敵な社長のためでも、一個人のために働くのは限界があるし、社員自身が自分のために働いているけれど、会社のビジョンやミッションと共通項があるというのが理想である。
どちらにしても、社員教育にはリーダー自身も誠実であることが不可欠ではないだろうか。誠実な人が言っているから、共感も共鳴もするのだから。
あとがき☆☆☆
DEATH NOTEがHuluでやっているらしいので、あとでチャリトレしながら見てみよう。
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