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著作権、創造物の権利はけっこう身近。

2020年東京オリンピックのエンブレムの制作にあたり、担当したデザイナーの盗作では無いかと騒がれている。

私は詳細までは分からないので、それがどうだとか意見もする気はないのだけれど、私の仕事が日々グラフィックデザインに携わっているので、少し話したいと思う。

著作権、創造物の権利はけっこう身近。

以前読んだ著作権の裁判事例

著作権は身近

主に私が、日常的に関わる著作物は、イラストレーターなどで作成したグラフィックデザインや作図、イラスト(手書きも含む)、写真などになる。これらは創造的に表現した物でそれを作成した者を守るための権利だと言える。

ちなみに同じ写真でも写っている人(モデル)は、肖像権といってまた異なる権利になり、今回は除外。

ただオリンピックのエンブレムの話をしても、何だか遠い話しだから、もっと身近な話をしたいと思う。

例えば、会社の制作物を発注して、権利主張されて、困った事は無いだろうか?

事例

著作物の権利は主張する人としない人が居る。

商品パンフレットを作成するために、制作会社が必要だった。長年同じ制作会社だったので、たまには比較も必要だと思いGoogleで制作できそうなデザイナーを探して、打ち合わせに来て貰った。

デザイナーと話をしたら、良いパンフレットを作成してくれそうだと思った。価格もデザインラフ案を二点出してくれて、15万円。手頃な価格だったので依頼した。

どんなものが作成したいかと詳細な打ち合わせをした。

後日、デザインラフを2案見せられて、気に入らないので追加でもう一案作成してもらい結局、最初の2案のうちの1案に決めた。

写真撮影が必要だと言うので、デザイナーの知人のカメラマンなら、一日撮影して5万円で、格安だというので依頼した。

「さすがGoogle安くて良い人が見つかった。」そして無事終了した。

データの譲渡

いつもの調子で、ホームページにも利用したいので、新しいパンフレットのデータを送ってください。とデザイナーに連絡をした。すると、

「今回はパンフレットの制作のみの料金ですから、ホームページに使われるのであれば、二次使用料金が発生します」

と言われた。

「えーそんなこと聞いてないよ」と思いながら、

「料金はいくらですか?」と聞いたら。二次使用料金は5万だと言われた。

高いと思ったので、「じゃー写真だけでいいです」と伝えたら、「写真はカメラマンに権利があるので、他でも使用可能なように、買い取られたらどうですか?買い取りだと追加で3万円」だと言われた。

また撮影を誰かに依頼すれば料金が発生するし、その写真も気に入っていたので、買い取り料金を支払うことにした。

権利以外の誤算(オマケ事例)

最終の確認見積が送られてきた。

見積には買い取り料金が追加されている以外にも、デザインラフ1案追加料金が書いてあった。

また4回の追加修正料金が加算されていた。確かに初回の見積を見ると、修正は3回までは料金に含むと書いてあった。

今まではそんな支払いも発生したことが無かったのに、これならばいつも依頼しているところの方が良かったと、なんだか納得いかない気分になった。

こんな経験無いだろうか?かなりよくあるケースだと思う。

まとめ

そう、ややこしいのが、著作物の権利を主張する人としない人がいる。

10年ぐらい前までだと、主張する人、主張する会社のほうが多かったと思う。そもそもデータで渡すなんでことは先ず無かった。

でも、私が営業をしていて、仕上がったものの二次利用をしたいお客様は、めちゃめちゃ多い。特に広告費の予算が少ない会社さんは、二次利用出来た方が経費を抑えられるからだ。

そしてお客さん側の立場で考えると、自分の会社のために制作をしてもらったわけだから、当然データも発注をした側の物では無いか?って思う。

創造物に関しての著作権は、その仕事に携わっていなければ、知識として持っている人は少ないのかも知れない。発注された側も、わざわざ初回で権利主張もすることは無い。

余談だが、以前、大手代理店で勤めていた経験のあるフリーランスのアートディレクターと、世間話で著作権放棄のことが話題になったら、その方は自分だったら絶対に放棄はしないと思うと言っていた。

「著作権は創造した私に必ずある」と。黙って使用されたら必ず文句を言うし、請求もするんだそうだ。

確かにその方は、広告費予算が大きい企業としか仕事をしていない。

だから二次使用というより、最初の時点で同じデザインが展開されていく、WEBも販促品も媒体も、ブランディングという方向で、全てを請け負っているから、データを渡すなんてことも考えなくて済んでいるのだろう。

フリーランスでありながら、ここまではっきりと権利主張ができる人は、自分の仕事に自信があるからで、ほんの数パーセントの方ではないかとも思う。

自社について

起業をしたときに、自社で取引をさせていただいている、デザイナー、ライター、カメラマンさんたちとは、最初に契約をしてもらった。もちろん無理矢理ではない。

「COCORO(株)←うちの会社で、受けた仕事の著作物の権利は、お客様に帰属する」って、そうすることで、二次使用料をお客様にも請求する必要を無くしたのだ。

もちろん長く一緒に仕事をしてきた人たちだから、信頼して、快諾をしてくれたというところが大きいと思う。

そして、お客様から、二次利用したいので欲しいと言われなければ、わざわざお渡しすることも無いし、著作者には、その都度きちんとお願いをしている。気持ちを考えるとそれが必要だと思うからだ。

 

 

あとがき☆☆☆

今朝起きたら、目は半分しか開いていないし、顔がパンパンに腫れて酷いことになっていて、お陰で朝から予定変更をするために、ちょっとバタバタしてしまいました。

原因は、昨日早朝ロードバイクトレーニングに行くために、顔に使用した、スプレーの日焼け止めのアレルギー反応だと思う。

2時間走って戻ってきたら、既にまぶたがだいぶ腫れていました。でもまさかこんな酷いことになるとは思っていませんでした。

ちょっとだけ見せますね。

思いっきり一重で、顔の凹凸がなくなっています。笑

著作権、創造物の権利はけっこう身近。

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